J.Michael
■ 音がおかしくなった、息が通らなくなった
ピストンの向きと番号は正しいですか? ピストンには1/2/3番があり、それぞれに異なる息のとおり道(穴)があいています。それぞれが、正しいケーシングに正しい向きにおさまっていないとうまく息が通らず、正しい音が出なくなります。笠ネジをゆるめ、ピストンをゆっくり取り出し、確認してみましょう。 取扱説明書
管内に異物が混入していませんか? 小学校の楽器などによく見られますが、食べ物のカスや消しゴムなどが管内に入り込んでしまっている場合があります。直径1cmほどしかないトランペットの管に異物が入ると、息の通り道が狭くなってしまい、正しい音が出なくなります。ピストンを押さえない状態、それぞれピストンを1つだけ押さえた状態で、マウスピース側から思い切り息を吹き込んでみましょう。異物が見つかってもうまく取り出せない場合は、無理に取り出そうとしないで修理に出しましょう。また、汚れが多量にたまっている場合は、水洗いしてみましょう。 取扱説明書
ピストンフェルトなどのパーツが消耗していませんか? ピストンとケーシングの息のとおり道(穴)をぴったり合わせるために、ピストンフェルトや笠フェルト、バルブガイドなどのパーツを使用しています。これら消耗パーツが劣化してしまうと、穴位置がずれ、うまく息が通らず、正しい音が出なくなります。この場合はパーツ交換をしましょう。
息漏れをしていませんか?

マウスピースから息を吹き込み、ベルから息が出るまでの間で息漏れが起きると、正しい音が出なくなります。この場合はコルク交換などの修理に出しましょう。

ウォーターキイ付近からの息漏れ → 抜差管のウォーターキイコルクが欠けたり、劣化したり、またウォーターキイが変形してしまったりすると、コルクと管の間に隙間ができて、息漏れが起きます。

管の継ぎ目からの息漏れ → マウスピースがひどくがたつく場合、管体のへこみなどが原因で管の継ぎ目に隙間ができてしまった場合などに息漏れが起きます。
ハンダが外れていませんか? ハンダが外れていると、それが息漏れの起きない箇所でも共振による異音の原因になります。この場合は修理に出しましょう。
■ ピストンの動きが悪くなった
ピストンは真上からまっすぐ押さえていますか? ピストンは、真上からまっすぐ押さえ、放すことによって一番ストレスなく上下運動をします。楽器を正しく構え、ピストンに斜め方向の力がかからないよう注意しながら操作してみましょう。
バルブオイルは正しく補填していますか?

ピストンには潤滑油として「バルブオイル」を使用します。演奏の前後、また演奏の合間に正しくバルブオイルを注しましょう。 取扱説明書

ピストン内部のオイルがすぐに黒く汚れてしまう → ピストン内部の黒いカスは金属と金属の磨耗カスが発生している可能性があります。新品のうちしばらくはオイルを多めに流したり、ガーゼなどでよく拭き取ってから新しいオイルを注し直してみましょう。次第に馴染んで、磨耗カスは出なくなります。

バルブオイルを注したのですが良くなりません → 基本的にはバルブオイルを注し足してよく馴染ませることで解消しますが、管内の汚れやホコリが入り込んだ可能性もあります。一度ピストンを抜き出し、ケーシング内とピストンをガーゼなどでよく拭き取ってから、新しいオイルを注し直してみましょう。
ケーシング内やピストンに傷がついていませんか? 屋外で演奏した場合など、砂ぼこりが入ってピストンやケーシング内部を傷つけてしまうことがあります。無理に動かそうとしないで、まずは汚れを水洗いしましょう。新しいオイルを注しても引っ掛かりがあるなど改善しない場合は、修理に出しましょう。
楽器本体や取り出したピストンなど、ぶつけたりしませんでしたか? ピストンが入った状態でケーシング表面をぶつけてへこみができてしまうと、その状態からピストンが動かなくなることがあります。また、ケーシング部分にへこみがなくても、抜差管やベルなどに力がかかってしまうと、管がゆがんでしまうだけでなく、抜差管の付け根がケーシングにめり込んでしまってピストンが動かなくなることもあります。ピストンに少し力を加えても動かない場合は、無理に動かそうとしないで修理に出しましょう。
ピストンを取り出したときに、ピストンをぶつけたり落としたりしてへこみができてしまうと、ケーシングにおさまらなくなることがあります。また、ピストンを抜きかけの状態で力を加えてしまってピストンが湾曲してしまっても同じです。ピストンをケーシングに戻すときにうまくおさまらなかったり、動きが鈍くなってしまった場合は、無理に動かそうとしないで修理に出しましょう。
長い期間お手入れせず放置していませんでしたか?

ピストン内部に水分や古いオイルが残ったまま長い期間放置すると、オイルが蒸発して汚れカスだけ残ったり、錆び付いてしまったりして動作不良がおこります。新しいオイルを注しても改善しない場合は一度メンテナンスに出しましょう。

ピストンの汚れがきれいになりません → 通常の汚れ程度でしたら水洗い、中性洗剤での洗浄で十分です。見た目の変色があっても、ピストンの動きがスムーズなら問題はないでしょう。ひどく錆びが出ている場合などはピストンの動きに影響します、修理に出しましょう。
■ ピストンを押すとカチャカチャと異音がする
ネジが緩んでいませんか? ケーシングの笠ネジ、底ネジ、ピストン軸のネジ、第3抜差管のストッパーネジなどが緩んでいる場合は、しっかりと締め直しましょう。
ピストンフェルトなどのパーツが消耗していませんか? ピストンフェルトなどのパーツが消耗していると異音の原因になるだけではなく、音抜けなどにも影響します。この場合はパーツ交換をしましょう。
■ 笠ネジ、底ネジがうまく締まらなくなった
ネジの部分が変形していませんか?

反対方向に少し回し戻して、引っかかったところで正しい方向に回し直してみましょう。また、ごく少量のグリスをつけるとスムーズになります。それでもうまく締まらない場合は変形がひどい可能性があります、無理に締めないで修理に出しましょう。

ネジが動かなくなった → 長期間お手入れをしなかった場合など、錆び付いて動かなくなることがあります。手で回せなくなってしまったら、無理に回さないで修理に出しましょう。
■ マウスピースが抜けなくなった
マウスピースを楽器につけたまま、落としたりぶつけたりしませんでしたか? 無理に引き抜こうとすると、思わぬところに力がかかり、故障の原因になります。手で少し回しながら引っ張ってみましょう。それでも抜けないようでしたら、無理に抜こうとしないで修理に出しましょう。
■ 抜差管が抜けなくなった、固くなった
抜差管はまっすぐ抜いていますか? 抜差管は2本の管が平行になっています、両方の管に同じ力がかかるようにゆっくり抜きましょう。また、管の方向に沿ってまっすぐ抜くように気をつけましょう。特に1番や2番の管は短くて抜きにくいので注意が必要です。
長い期間お手入れせず放置していませんでしたか?

抜差管に水分や古いグリスが残ったまま長い期間放置すると、グリスが硬化してしまったり、錆び付いてしまったりして動作不良がおこります。ガーゼなどで汚れをよく拭き取り、新しいグリスを塗りなおしましょう。それでも改善しない場合は一度メンテナンスに出しましょう。

錆び付いている → 錆び付いた抜差管を無理に抜こうとすると、思わぬところに力がかかり、故障の原因になります。無理に抜こうとしないで修理に出しましょう。
抜差管に傷がついていませんか? 屋外で演奏した場合など、砂ぼこりが入って抜差管の内側を傷つけてしまうことがあります。無理に動かそうとしないで、まずは汚れを拭き取りましょう。新しいグリスを注しても引っ掛かりがあるなど改善しない場合は、修理に出しましょう。
抜差管やその周辺など、ぶつけたりしませんでしたか? 抜差管が入った状態で表面をぶつけてへこみができてしまうと、その状態から抜差管が動かなくなることがあります。また、抜差管部分にへこみがなくても、ベルや周辺部分に力がかかってしまうと、抜差管の平行がゆがむなど、抜差管が動かなくなる原因になります。無理に抜こうとしないで修理に出しましょう。
■ ウォーターキイから唾が漏れるようになった
コルクは消耗していませんか? 抜差管のウォーターキイコルクが欠けたり、劣化したり、またウォーターキイが変形してしまったりすると、コルクと管の間に隙間ができます。唾が漏れるだけではなく、息漏れも起きて正しい音が出なくなります。この場合は修理に出しましょう。
■ 銀メッキが黒く変色してきた
市販のシルバークロスやポリッシュを使用して変色を取り除くことができます。研磨剤が含まれているものを頻繁に使用するとメッキが薄くなり剥がれてしまうこともあります。通常の汚れは研磨剤が含まれないクロスで拭き取るようにしましょう。
■ 楽譜に書いてある音と実際に出ている音が違う
管楽器には移調楽器が多く、トランペットもそのひとつです。「調子=B♭」と記してある通常のトランペットやポケットトランペットは「B♭管(ベー管)」と呼ばれ、記譜の「ド」(運指表どおり)を吹くと、実音では「シ♭(B♭)」の音が出ます。通常、トランペット用に書かれた楽譜(B♭調)を演奏するときに困ることはありませんが、その楽譜の音をピアノなどで確認するときや、ピアノや歌の楽譜(C調)を使って吹くときには注意が必要です。
■ ポケットトランペットの持ち方が分かりません
ポケットトランペットは管が入り組んでいるので、手の大きいかたはトランペットのようにケーシング付近に指がうまくおさまらないかもしれません。持ち方に関して特に決まりはないので、吹きやすい持ち方を見つけてみましょう。
■ マウスピースの大きさはあるのでしょうか
付属のマウスピースは標準的な大きさに設定してありますが、市販品には多くの種類があり、カップの深さや厚さなど、また吹き心地や音色もさまざまです。楽器に慣れてきたらいろいろと吹き比べ、ご自分に合うものを探してみましょう。
■ 修理に出したいのですがどうすればよいですか?

修理依頼の際はご購入いただいた販売店へお持ちください。(通信販売等でご購入された場合も、販売店へご連絡ください。)また、ホームページのフォームからもお問い合わせいただけます。

保証期間の内外にかかわらず、保証書に所定事項(ご購入日、お名前、ご住所、販売店欄など)をご記入の上添付してください。また、故障内容の詳細を明記し、お手入れ用品などの周辺小物は取り出しておいてください。有償修理となる場合は、楽器をお預かりの上で見積もりをご案内させていただきます。

ページトップへ